切恋

愛望side

昨日は、どれだけ泣いたんだろう。


  きっと、家に帰ってからずっと、泣いてた。

 おかげで、あたしの目は腫れてて、しかも、泣きすぎたから赤くなってる。

 そんな自分を見て、思わず笑ってしまう。


  心地いいくらいの日差しが、あたしの部屋を包んでる。

       「今日は、何をしようかな?」
1人、そう呟いた時、~♪~♪~♪    この、着信音・・・。

  “翼”だ。    あたしは、翼からメールと電話が来たときだけ、皆とは違う、あたしの大好きな恋の歌の着信音に設定してる。
  
 そして、今まさに鳴ってるのが、その着信音。
急いで、携帯を耳にあてる。

 「はぃ」緊張と胸の高鳴りがあたしを支配する。
「あ!もしもし、俺だけど。」低くて、でも柔らかい声の主はやっぱり、翼。

  「ん?どぉしたのぉ?」なるべく平然を装って、あたしは返事を返す。
「それが、な。今日、一緒に遊園地に行かねぇ?梨菜も居ていいから・・・」

 !!  突然のお誘い。   あたしの胸の鼓動は更に音を立て始めて、電話越しに聞こえちゃうみたぃ。

   「ぇ?それ、って・・・」頭の中で小さく浮かぶ疑問。
彼女である、由香ちゃんは知ってるの??


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