彼女が俺を好きな理由 ～未来をふたりで～

ケンちゃんの言う事を信じないわけじゃない。


ただ、ケンちゃんはやっぱり私のもう一人の幼なじみ。私の性格をよくわかっているから、わざと本当の事言わないのかも知れないし。


翔ちゃんに口止めとかされてるんじゃないのかなとか。


疑心暗鬼の私の頭の中はごちゃごちゃで。


やっぱり本人には聞けそうもない。


「…わかったよ～。でも…」


「でも…何だよ」


イラついてるケンちゃんは結構怖い。


「その前におばさんにも聞いてみよ～」


「加奈…お前、俺の話をちゃんと聞いてたのかよ…いや…もういい。好きにしろアホ」


最後の余計な一言はスルーしといて、私はケンちゃんの部屋を後にした。