彼女が俺を好きな理由 ~未来をふたりで~
*彼女が嘘をついた理由
俺は眠気覚ましのコーヒーの湯気を見つめながら、ゆっくりと身体を伸ばした。
「マジで眠てぇし…」
最近受験勉強に身が入らない俺は、ため息をついて天井を見つめた。
「限界だな…」
分かりすぎる位毎日眠れない理由も、
心が落ち着かない理由も。
全部わかっているんだ。
「…やっぱりいつまでも黙ってられないよな…」
言わなきゃいけない大事な事を言えないから、言いたくないから、俺は今日もアイツを避けてしまう。
毎日、顔を見なきゃ落ち着かないのは、俺だって同じだっていうのに。