彼女が俺を好きな理由 ~未来をふたりで~
加奈の部屋は、すでに電気は消えてる。
「相変わらず寝るのはえーな…アイツ」
携帯をちらっと見て、着信がないか確かめるんだ。
しつこかったおやすみのメールも電話も来なくなった。
加奈はちゃんと、俺の受験勉強の邪魔をしないように毎日、電話をするのを我慢してるんだろ?
でも、そんな加奈を抱きしめたいって思う俺は、相当欲求不満かも知れないけど。
出来ればアイツが泣かないようにしてやりたいけど…笑顔だけを見ていたいけど。
それを伝えた時の、加奈を想像するだけで胸が痛くて、俺はカーテンを乱暴に閉めた。
加奈…お前は、俺の事ずっと好きでいてくれる?
俺を信じてくれる…?