彼女が俺を好きな理由 ~未来をふたりで~


俺は、そんな軽い気持ちで加奈を想ってないのに。


「いい加減にしろよ。加奈…」


加奈の気持ちがわからない。目を合わせても、真意がわからない。


「…別れよう?翔ちゃん…そうじゃないと翔ちゃんはきっと後悔するよ…」


加奈の細い腕を離すと、思っていたより力が入っていたようで掴んだ所が赤くなっていた。


「悪い…」


本気で言ってるなんて思いたくない。加奈が、俺と別れたいなんて…。


「…勝手にしろ」


お前がそうしたいなら、俺の気持ちを無視するなら。




「加奈が好きなようにすればいい」


< 21 / 27 >

この作品をシェア

pagetop