彼女が俺を好きな理由 ~未来をふたりで~
俺は、そんな軽い気持ちで加奈を想ってないのに。
「いい加減にしろよ。加奈…」
加奈の気持ちがわからない。目を合わせても、真意がわからない。
「…別れよう?翔ちゃん…そうじゃないと翔ちゃんはきっと後悔するよ…」
加奈の細い腕を離すと、思っていたより力が入っていたようで掴んだ所が赤くなっていた。
「悪い…」
本気で言ってるなんて思いたくない。加奈が、俺と別れたいなんて…。
「…勝手にしろ」
お前がそうしたいなら、俺の気持ちを無視するなら。
「加奈が好きなようにすればいい」