cherry
「、、、らっ、さくら!」

びくっ!

現実の世界へと戻されたような気がした。

「はっ、はい!?」

「さっきから、ぼーっとしちゃって

 どうしたの?」

「あっ、なんでもないよ!」

、、、そう答えたときには、

さっきまでいた男の人は、

もう跡形もなく消え去っていた。

なぜだかあたしは、

その人のことが頭から離れられなかった。

そう、これがあたしと拓也の出会いだったんだ―



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