下僕主とツンデレ超えた召喚物
――もう帰ってこないんじゃないか。
「……」
思って怖くなった。
離れられたなら、もう戻ってこない。
あいつは一人で何でもできる奴だ。
だったら、わざわざ俺といる必要もないし。探し物の場所が分かった今、俺はもうようなしなのかもしれない。
『要らない』
頭の中のラグナがそう言った。
くそっ、と布団を被る。
布団を掴む指に力を入れて、行き場のないイラつきを体にためた。
所詮ラグナは俺のパートナーじゃない。
俺にこんな迷惑(首輪)をかけといても、ラグナにとってはどうでもいい“事故”に過ぎないのだろう。
勝手に切り捨てられた。ムカつく――のに。
「ちくしょう……」
なんか、悲しい。
なんか、悲しいんだ。