下僕主とツンデレ超えた召喚物


「お前、フリーマーケットまであと三日だぞ。確かにホストは金稼げるかもしんねえけど……バカだろ、お前」


「君にバカ呼ばわりされるのはひどく心外だ。考えはある、俺もコツコツ働くなんて嫌だからな。

一獲千金というか、少し面白い話を市街地で聞いてな。働き口を探し稼いだ小金を使い、大金を掴むつもりだ」


「宝くじか?」


「すぐに分かる。夜に出かけるぞ、コットン。今は寝かせてほしい。夜のためにもな。ああ、君も寝とけ」


「は?……え、俺にもホストやれってか!」


「……」


「寝るんじゃねえ!」


この場合はスルーと言うべきか、ラグナは俺に背を向けて何も喋らなくなった。


「嫌だから、ホストだなんて!つか、夜外出するには許可が必要なんだぞ!」


「……」


ラグナが指だけを動かす。


指の向こうにはあの麻袋があった。見ろってか。



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