下僕主とツンデレ超えた召喚物
裏世界まっしぐらな奴は分かりやすく説明してきやがった。
お前、どこで知ったの?とかは聞くに聞けない、おっかない。
夕方になり、奴を起こせば身支度整え出発だと、天空宮市市街地から離れたこんな場所につく頃にはもう辺りは暗い。
つうか、どこだかも分かんねえ。
周りは木々に囲まれて、一見すればあのツンデレ貧乳がいた山沿いに来たのかと思うが、方角的に違う。
まっしぐらな奴の後追い来れば、こんなへんぴな場所で――獣の遠吠えや怪鳥の鳴き声が耳につく。
不思議とそんな獣たちが俺たちを襲ってくることはないが、茂みの奥からこちらを伺うような二個の眼が――
「怖がってないからなっ」
「安心しろ、ほとんどの獣類は本能的に俺を怖がり襲ってくるなんて」
「だから怖がってない!」
「そうか。なら、君の背後にいる奴はそのままにしていいわけだ」
「なんとかしやがれっ、こんにゃろー」