下僕主とツンデレ超えた召喚物


楽観しろってことか、と目の先を見る。


ぼんやりと灯りが見えたのだ。


人影もあり、俺は自前のパーカーを首いっぱいまでしめて首輪を隠した。



天空宮学園の制服など着ていない、生徒が賭博地帯にいるだなんてどんな説教をされるか。あー、恐ろしい。


なんてことない私服。でも首輪隠すにはもってこいの藍色のパーカーとジーンズだ。


首がきつい、しょーがねえけど。


「君は口を閉じていればいい。俺が話す」


らしく、俺は言うとおりにお口にチャックだ。


森の中にあるドーム型の建物。さすがは“処刑場”、さらし者を皆に見せびらかすためにかなりの大きさ――許容人数(見物客)なんて百人以上入るほどでかい。


ぱっと見、野球場。でも中から重くむさ苦しい空気が外に漏れている。


ドーム前入り口には人が集まっていた。


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