下僕主とツンデレ超えた召喚物


柄が悪い。一様にそう言われる男たち。


さあ、賭けた賭けた!なんて声が群の奥から聞こえてきた。


ラグナはそれをスルーして、槍で武装する兵士のもとへ。


「本日の挑戦者、カバルディと召還物のラグナレクだ」


それだけを言って、紙切れをその兵士に渡した。


カバルディって誰だ?あ、俺か。と思ったのは早かった。


一応は俺の素性は隠してくれるらしい。フルネームで賭博大会に出場もしてられないだろう。


ラグナは召還物として、素性も何もあったものじゃない。どうせこの世界の住人じゃないのだからといつでも高飛びできると多寡をくくっているんだろう。


兵士二名が紙をじっくり読むなり、頷き、俺たちを誘導した。


ドームの裏側(もっとも、表も裏も知ったことじゃない)、人ごみがない場所に移動させられ、中に通される。


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