下僕主とツンデレ超えた召喚物
第一戦、“交わりきらなかった一心三首”
(一)
本物の“カルヴァリーラウンド”は、ただの荒れた大地だった。
草一本も生えてなく、虫だけが飛んでそうな地。
ボコボコした地面に一歩足を踏み入れただけで。
『ウォォォ!』
と、盛り上がる観客ども。
外観がドーム上だったのだ、中のここも円形。
丸い処刑場(グラウンド)に、処刑を見る奴ら。
高みの見物とは言ったものの、明らかな安全地帯たる高い場所で奴らは俺を見下していた。
人が多い。満席御礼なのか、今日は。
挑戦者たる俺の足がくすぶってしまうが。
『ハッハー、参りました参りました。ついに始まったワケ。十日ぶりの大バカ……あ、しつれーいぃ。挑戦者に拍手をおくりまっしょー』