下僕主とツンデレ超えた召喚物
未だに、飢えた獣が俺たちに襲いかからないのは首輪のおかげ。
首輪からは鎖がはえていて、鉄の連鎖は三本でたった一人の男によって制されていた。
巨大な三匹の横に、たった一人の人間。
右腕に二本。左腕に一本の鎖を巻いたたくましい腕を持った、プロレスラーみたいな体格の男。
顔は分からない。髪型だって。何のファッションか、狼の毛皮をそいつは頭からすっぽりとかぶって、素顔をさらさなかった。
山ごもりして野生化した人間は必然的にああなりそうだ。
言うなれば、変人。
でも、強者であるのは変わりない。
唖然と呟いてしまった俺の言葉がその現れ(怯え)。