下僕主とツンデレ超えた召喚物
「……、成長しきれなかったとは取り消してもらおう。私が思うに、こいつらは始めから“こういったカタチである”のだ。
ケルベロスの出来損ないと言う輩もいるが、こいつらの強さは明らかに貶していいものではない。
魔術師、戦う前に一つ言っておこう。いや、後ろにいる召還者の方が話が通じるかもな」
びくっ、とこちらを向いた奴に反応してしまう。
いくら前にラグナ(守り)がいると言え、怖いものは怖い。
何を言われるのかと、知らずと強張り、手に持つ剣を力強く持ってしまった。
「見たところ、まだ幼き子供。そうそうに“退場”をしろ。その召還物と一緒にな。退場するならば、私は後を追わない」
言われたことに力が抜ける。
言葉も出ずにいれば、周りの野次馬たちが『またかよ』などとブーイングをし始めた。