下僕主とツンデレ超えた召喚物
「ラグナ……」
「口車に乗るな。退場などしなくていい」
「いや、召還者。死にたくなければ退場をしろ。このケルベルスたちは貴様にも牙をむくだろうからな」
一方は残れ、もう一方は去れ。
違う意見だが、ラグナの意見が残れならば俺は後ろを振り返ったりしない。
普通の奴ならば、ダーウィンの『退場しろ』に素直に乗るだろう。
三匹の獣を出す相手にかなうはずないと思ってしまうから。
相手の強さだけでなく、逃げてもいいよなんて優しさあって、第一回戦目で負けが続出するわけだ。
全ての挑戦者が、ダーウィンに不戦勝を与えてしまうだろうが。
「話はもうしまいだ、ダーウィン。こちらは振り返ることなどしない。
あるとするならば、この戦いが終わった後のみだ」