下僕主とツンデレ超えた召喚物
話続きで、俺に「ここにいろ」とラグナは残して前に出る。
戦う意思の現れだ。
踏み出す足に恐れなんかなく。
「逆に言おう。大切なモノを失いたくなければ、あなたこそ引くべきだ。
振り返り、進め。戦った後に後悔してももう遅い。俺はケルベルス相手に手加減できるか“分からないから”な」
「…………、フッ」
含み笑い。
緩んだ口端をダーウィンはすぐに直して。
「とんだ阿呆だったか、貴様は。まあいい、私に向かうその足。そんなにお望みとあらば“殺してやろう”。
ケルベルスたちは手加減などしない。獣は本能のままに貴様の骨を噛み砕く。
魔術師よ、己が無知と無謀であることを知るがいい!」