下僕主とツンデレ超えた召喚物
「“アンチコーティング”、か。四大元素……いや、魔術全てにおいて適用するか」
ぽつりと、動きを止めた理由を苦々しく話した。
アンチコーティング。
言い換えるならば、“耐性”のこと。
火にいくら火を当てても無意味なことと同じ。
何の耐性があるかは、そのモノによって違うが――今、ラグナは有り得ないことを呟いた。
「魔術、全て……」
また、『嘘だろ』と言いたい。
魔術を無効化する術は聞いたことあるが、“存在自体”に術が効かないだなんて、不死身じゃないか。
あんな獣、でかい魔術使わなきゃ勝てないとも思ったのに。
「“目”がいいな、魔術師。よほどの腕を持つのだろう。しかして、残念だ。
どんな魔術だろうとも、こいつら相手ではキャンセルされる」