下僕主とツンデレ超えた召喚物
「君の中の女神様と俺は違う。己の妄想に翻弄され、暴走するな。現実を見ろ」
「ちがう……だって、女神様と同じ“気配”で……。ずっとずっと、一時も女神様を忘れたことないから間違ってなんか……」
垂れた両腕がふるふると震えていた。
いたいけな少女だった。
でも。
「人違いだ」
念押したる一言で、クリアは走って去ってしまった。
おいっ、と俺が呼び止めたところでもう遅い。
去るとき見てしまった、泣き顔が頭に残像としてよく残る。
嫌な気分だ。
「っ、お前な!なにもあんな言い方しなくてもっ」
ラグナの襟首を掴む。身長差がありすぎるため、あまり凄みない行為だがやめることはない。