下僕主とツンデレ超えた召喚物
「あいつ、クリアはな、ずっと女神様を探していて」
「ならば余計、間違っていないと嘘をつく方が悪いだろう。
彼女が想う女神様は俺ではない、別の奴だ。断言できる」
「ふざけんなよっ、会った時のクリアの顔見ただろ?泣くほど嬉しがってたんだ、それが間違いなわけが」
「ずっと、と君は言ったな。時は忘却の天才だ。いくら強い想いを残していても、映像(その時)は鮮明にではない。似通う部分があったのだろうな、俺とその女神様に……。
涙したまでだ。会いたい会いたいの気持ちが濃くなりすぎて、暴走気味になっている。
気配だのなんだのと、曖昧すぎる発言ばかりだった。顔の判別をしないのは数年の時が経つからの破棄であり、彼女にとって女神様を判別するのはただの“想い”。
“懐かしさ”が俺にあったから、来ただけだ。簡単に言ってやろう」