下僕主とツンデレ超えた召喚物
今度は俺が指輪をラグナに突き出す番だった。
今度は無表情を通すが、もう俺は確信を持っている。
「“分かるから断言する”んだろう!『人違い』だと。『自分じゃない』と。
なんでそれをクリアに教えないんだ、知っていることを……!会いたくてたまらねえんだよ、あいつは。ずっとずっと。
お前なんかに女神様を重ね合わせちまうほど、探しているんだぞ!」
「……」
黙るラグナ。
否定しなかったのは、俺の言葉に間違いがなかったから。
なら、今すぐクリアに知っていること全部吐けと言いたいが。
「真実だけで人は救えない。本当のことばかり言っていれば、世の中、“何も信じたくなくなる”」
無表情は語る。