下僕主とツンデレ超えた召喚物
もはやアナウンスではなく、ただの私情話だ。
それでも誰も怒ることはしないのは、これがあいつの売りなのかもしれない。
『できれば勝ち残ってくださいねー、せっかくここまで来たんですから。期待を裏切らねえでください。
でも、ま。ブロッサム様あいてじゃ死んじまうか。適当に頑張ってくださいよ、くれぐれもブロッサム様の機嫌損ねないように。
ではではー、二回戦目、はっじっめー!』
向こう側の鉄格子が開く。
ダーウィンのときと同じく出てくる奴に俺は剣を抱えてびびったが――つい、力が抜けてしまった。
きーきー、と虚しい機械音。
ダーウィンのときとは違って、出てきたのは人間、召還者一人だけ。
しかもか、ずいぶんと目を引く恰好の奇抜な奴だった。