下僕主とツンデレ超えた召喚物
ラグナはどう思っているんだろうと俺の前にある背中に目を置くが。
「剣は絶対に手放すな。厄介な召還者だ」
ラグナがここにきて俺に“気をつけろ”と言った。
ダーウィン戦とは明らかに違うらしい。
「カルデラのこと、知ってんのか」
「召還物に関して、君が知っていて俺が知らないなんて有り得ないだろうな。“生きる大聖堂”。曰わくたる名前は、全ての“魔術”が効かない神聖さを秘めた生物だからこそ。
その癖、己は神創元素の術を行使する。雷、炎、大地、気流。どれをとっても人間相手には部が悪い」
「……、炎とか、大地って四大元素なんじゃないのか」
「ランクが違う。四大元素はあくまでも、火、水、地、風だ。人間でも扱える単位のもの。
神創ランクは水すらも燃やす炎に、地の形を変える天災。
分かるか?かつて、神が創りしものを変化させる術を扱うあいつは生きる大聖堂どころか、“天災”そのものだ」