下僕主とツンデレ超えた召喚物
「はーい、みなさーん。それでは、召喚を始めますよ」
石造りの広い体育館にテレサ先生の声がよく響いた。
のんきなソプラノ声でも、召喚をするという開始令にはごくりと唾を飲んでしまう。
隣にいる奴らだって緊張が丸見えだ。
十人一列とし、それが三列。俺は一番前の列だが、皆、黒いローブの制服をきて、表情を強ばらせていることぐらいはひしひし伝わってきた。
今日は特別な日。
今まで勉強してきたことの結果が、この瞬間に出るんだ。
へっ、足がぶるってやがらぁ。と自分自身の足の震えを緊張ではなく武者震いとした。
「さて、先生がまずお手本を見せますねー」
ピンクのステッキをくるくる回して、たんっと石床を叩く。