下僕主とツンデレ超えた召喚物


主人を包み込み、降り注いだのを確認してから、さも、どうでもないように翼をたたむカルデラ。



ぬうと、ゆっくりとした動作でワニ顔がこちらに牙を向ける。


吠えられた。


くわえ、ラグナが舌打ちをしたのが聞こえる。


「堅いな……」


めんどうだ、と聞こえる一言。


俺の不安をもろに誘う。


「お、おい。またさっきみたくデッカい杭とか色々出せよ」


「効かないだろうな、堅すぎる。物理も無効らしい、さすがは“生きる大聖堂”だ。壊すには、天災を起こすしかないらしい」


はあっ、と声を荒げる。なら勝てねえじゃんっ。なのにラグナはどうして慌てないのか。


内心びびってるのか説を俺が勝手に思っていれば、ラグナが出すのを渋っていた断頭台を出した。



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