下僕主とツンデレ超えた召喚物
丸まった果実。
うにゅうにゅと動いて背を伸ばす。
芋虫だった。
真緑した芋虫。
腹の中に大人二人ぐらい入っていそうなほどデカい芋虫が、俺たちを見ていた。
「おら、ささっとあれ倒せよ」
がっ、と芋虫を蹴るジャラシー。
正直、驚いた。
だって、蹴ったのは自分のパートナーたる召還物だぞ。いくら見てくれが悪くとも、絆を深めなきゃいけない友人でもあるのに。
蹴られた芋虫はおずおずと前に出て――立ち上がった。
足を伸ばしたわけじゃなく、尻尾を無理に土にねじ込むような形で直立。
普通の芋虫ならめったに見ることが出来ない腹が無防備にも俺たちにさらされるわけだが。