下僕主とツンデレ超えた召喚物


細い足たちは木の枝にも見えて、ラグナはそれらを“伐採”した。


得物が得物だからそう見える。もしかしたら、ラグナはこれを見越して鎌を出したのかもしれない。


古い枝を刈り取り続け、前に進む。


途中、服などが枝により破れたが、本人はいたって普通につき進む。


最強だった、ラグナは。


今までの戦いから恥じない強さは、ついには全ての枝を伐採して――たどり着く。


大きく縦に振るわれた鎌。


ぶちゃともざしゅとも聞こえた芋虫が真っ二つになる音がした。


血管でできた絵が壊れる。


――勝った。
なんだ、余裕じゃないか。



「っ――」


思われた時だった。
“それ”がラグナに牙を向いたのは。


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