下僕主とツンデレ超えた召喚物
彼女から目をそらす。本来、見てはいけないものだ。女性の体は。
だからこそだろう、なかなか見れないものであってか観客たちは血眼になるぐらい目を一点に集中させている。
「くそ……」
なんなんだよ、見せ物なんかじゃねえのに。
彼女の奥にいる赤い男もニヤニヤ笑ってるし、どいつもこいつも腹がたってきた。
「やれ、“美しさの王女”(フィーリア・ベルサ)。じわじわと殺していくのだよ。久々に姿表したんだ、観客にも君の姿をじっくり見せてあげよう」
首輪をつけた彼女が、止まる。けど、何か悲しそうな顔をしてその羽を大きく羽ばたかせた。
またオレンジの鱗粉かと思いきや、違った。
緑色した鱗粉が辺り一面に蒔かれる。