下僕主とツンデレ超えた召喚物


二年間、ジャラシーが貰ってきた配当はそれなりの額になるだろう。


――さて。
そろそろ出てきてもらわなければと、ジャラシーは鎖を出そうとした。


時だった。


花が開く。


花吹雪からできた花弁だ、開くなりにあたりに花びら舞が起こった。


中から出てきたのは葉刀を持つ己が召還物と、赤い鎌を持つイケメン君。


「あ……?」


なんだ、あの服。
と思った後に、重要な部分に気づいた。



――ガキが、いない。



召還物の後ろで守られていたガキがいなく、探そうにも花吹雪で探しづらい。


見つけたのは大分時間がたったあとに。



「おおーっ」


突っ込む獅子のような声で初めて気づいた。


横からガキがこちらに突進してくると。


「やる気なんだ」


バカだねぇとジャラシーはすぐさま懐に隠していた鉄サックを指にはめる。


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