下僕主とツンデレ超えた召喚物


途端、攻撃がやんだ。


見ればにこやかな表情をしていた奴が困り顔になっており――


【……】


ああ、分かったぞ。と再び笑顔になった時には。


「ミント!」


「うわあっ」


別の獲物を持っていった。


宙に浮かぶミント。じたばたしようが落ちずに、奴のもとへ。


ジャラシーの時と微妙に違ったのは、首をしめてないことだが。


「が、あっ、あ!」


苦しむミントは首もとに手を当てて、何かを“外そう”と必死だった。


なんども首をいじるも、なにもない。

見ている内に分かったのが、ほそっこい首が“膨らんでいるよう”にも見えた。



――内側から首をしめている。


「っ、……!っ、ハッ!」


息ができず悶えるミント。


「ラグナ……!」


「魔術(これ)の中断はできない」


「ちくしょう!」


「行くな、君も返り討ちに合うだけ――コットン!」


んなことは分かってるよ、と今にも死にそうなミントに近寄ろうと。


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