下僕主とツンデレ超えた召喚物


「いい主だ。君の友人であるだけある。――おかげで、全てが済んだ」


だん、と大きく床を踏み鳴らすラグナの足。教会の隅から隅までうまった――いや、からみあったツタのエンブレム。


【“世界の終焉たる災厄”を呼び出そう。全責任は我が担う。

思い出を通して花咲そう。肥料は蒔いた。呼び水はこちらに】


しゅ、と光の柱が出てきたと思えば。


「クリア!」


「コッ君……」


中から現れたのは金髪の少女。あたりをキョロキョロ見回し混乱気味でも。


「君の女神様を呼び出そう。条件は整っている。あとは全て、君とこの指輪の力次第だ」


言って、ラグナは俺に指輪を出せと言ってきた。


クリアに返すつもりで持っていたもの。それを渡しせば、ほのかながら指輪がほたるのように発光した。


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