下僕主とツンデレ超えた召喚物
「さてさて」
こちらに近づく女神様。
ふと、壊れた椅子が宙にあがった。
驚いてみていれば、椅子はもとの定位置に戻り、原型を形成していく。
物の修復が女神様が一歩進むたびに行われて。
「う、っ」
「キュー」
壁際で倒れていた先生とポックルさんの傷も癒えていた。
全てにおいての完全な修復。
詠唱なしで呼吸するようにやってみせた女神様。
全ての者に嫌とは言わせないと言わんばかりで。
「“ここ”に来るのは二度目だが……ふむ、やはりいいな。余の世界と同等なほど、扱いやすい。物も、天も、大地も、魔術もな」
十歩進むぐらいには、教会内は綺麗なものになっていた。
「いっそう、余の管理下に置くのも良いな」
「ラグナロク……!」