下僕主とツンデレ超えた召喚物
この場で女神様に楯突くのは一人しかいなかった。
ラグナが怒ったようにして女神様と間合いを詰めた。
「もういい、帰るぞ。本来、俺たちはここにいるべきではない」
「えらくつっかかるな、ええ?ほほ、そなたがそんなに嫌がるならば、いっそう“やりたくなってきた”ぞ」
「っ、何が条件だ。何でもしてやろう」
「何でも?いいのかえ、そんなことを言って。例えば、そなたの命が欲しいと余が言ったら」
「くれてやる」
虚をつかれたのは俺だけではなく、女神様まで一緒だった。
何の迷いもなくこいつは。
「おまえ、ふざけんなよ」
命あげるとか言うからムカついた。
「簡単にそんなことを言うんじゃねえ。死ぬとか言うなっ、てめえはかっこよく死んだつもりでも、残されたこっち側から見ればかっこわりぃんだよ!
悪い思い出のお別れほど心に残るもんはねえんだよ、だから」