下僕主とツンデレ超えた召喚物
「だからなんだ。俺の命の決定権は俺にある。他人が生きろ死ねというのはひどくお門違いだな。
第一、本来呼んではいけないものを呼んだ者の末路だ。覚悟していたんだよ、俺は。“世界の終焉たる災厄”を呼んだ代価を」
「ざけんなっ、なら俺の命をくれてやる」
「バカか、君は。先ほど、かっこわるいなんだの言ってたくせして」
「お前だって、俺の命の決定権は俺にあるとか抜かしてたじゃねえか、なら俺も同じだ!」
不毛な言い争いだった。
どちらとも矛盾していて、ああ、結局は互いに。
「死なせたくないんだ」
「……」
俺の最後のしめ。
そこで沈黙。
ラグナに初めて勝った気がして、誇らしくなった。
ふん、と胸を張れば。
「ふ、ほほ」
春風みたく柔らかな声が響いた。
「見物だぞ“神々の”。少年に言葉負けしてるとは」
「うるさい」