下僕主とツンデレ超えた召喚物


歩きながら会話をして、途中、廊下の先に先生がいた。


ざます先生と影で言われている三角メガネをしたおばさん教師。教えるのは魔法を使うにあたってのモラル。


厳しい先生で、少しヒステリック気味である先生。ざます先生とは、あれだ、決して先生は語尾に「~ざます」なんかつけないが、見た目がそれっぽいからつけられたにすぎない。


俺はすれ違いざまに挨拶をしようとしたが、なぜかざます先生は立ち止まりぼうと俺たちを見ていた。


「確実に安全に首輪は取れるだろうな。それでも尚且つやってみたいというならば、俺が君の首を切ってやろう」


「誰が頷くか」


ざます先生の存在に気づいても、その違和感にまで気づかない(もしかしたら気づいても気にしない)奴は会話を続けていた。


「まずいな、試してみたくなってきた。盟約の首輪は果たして、その程度のことで取れてしまうのか」


「人体実験を発案するんじゃねえよっ」


嫌だからなっ、と言うあたりでざます先生との距離が縮まった。


廊下の真ん中を堂々にも歩いていた先生は、止まった場所ももちろん真ん中で……邪魔だった。


< 35 / 319 >

この作品をシェア

pagetop