下僕主とツンデレ超えた召喚物
「お前ぜってーコットンって呼ぶなよ、ムカつく。俺のフルネーム、コットン・レイディアントってんだ。レイディアント様と敬え!」
「レイディアント……」
ぴくりと奴が反応する。
笑いが止まったかと思えば、また奴はくすりと口端を伸ばした。
「な、なんだよ。レイディアントなんて、かっけー響きだろ」
「響き……?君は名前の“意味”を知っているのか」
「は?」
「ああ、もういい。その反応だけで充分だ。――クッ、名が“人に優しく”で、姓が“光り輝く”とは……」
ぶつくさ言う奴。
なんだか、俺の名前が全部奴のツボにハマったらしい。
本当にぶん殴ろうかと拳を握りしめたあたりで。
「俺もそんな“名”で呼ばれてみたいよ」
拳が緩む。
え、という前に笑い終えた奴が真っ直ぐに前を向いた。
左目の眼帯が、俺の目を引く。