下僕主とツンデレ超えた召喚物
いい奴?悪い奴?なにこいつ。
(一)
市街地に行く前に学園内を散策したいとラグナは言った。
とは言っても、全部を回る気はないらしく(つうか歩き回れない)、ステラ先生の部屋の窓から見えた中央広場を歩きたいということだった。
で、だ。
ここに来るまでで分かったことがある。
「ねえねえ、誰かなあれ?」
「新しい先生じゃない?何科なんだろー」
ざわざわと言う声。
ほとんどが高い声で、誰もが俺の横歩くラグナに視線を送っていた。
結論を言おう。
ラグナの隣を歩くと、俺は空気的存在になる。
はは、こりゃあ首輪がきづかれる心配もないな。だってみんな、身長高い奴の顔ばっか見てるもん、はは……。
「やっぱ、外見が良けりゃあ色々と得すんだなぁぁぁ」
「そうだな」
「認めんのかよっ」