下僕主とツンデレ超えた召喚物
一通り理解した奴は歩を進める。
どこに行くかと思えば花時計。
珍しいのかじいと見つめていた。
遠くから、「きゃーバラが似合うわー」とかいう声がするが無視する。
「ん?」
と、花時計――バラの茂みの中に変なものを発見した。
「あ、ポックルさんじゃん」
二等身の可愛い人形がそこに。
ただの丸が六つ合わせて作ったような外見をポックルさんはしている。一応はエルフ族の血が流れているために耳が尖っている。
雇われたポックルさんだろう身長に不釣り合いな大きなトンカチを持っていた。
「キュー」
俺に見つかり、いそいそと茂みから出てきたポックルさんをラグナが手に取った。
びくりと硬直し、鳴き声すらもあげないポックルさんを奴はじいと見つめる。
「お、おい……」
「なんだこれは」
「なにって、ポックルさんだ。エルフ族の」
「エルフ……?エルフなら知っているが、こんなのでよく働けるな」