下僕主とツンデレ超えた召喚物


丸い手を持ち動かす。痛かったか、キューキューとポックルさんが鳴き始めた。


「やめろって」


ラグナからポックルさんを救出する。


キューと涙目のポックルさんは震え続けていた。



「本当に、生物なんだな。人形に魂でも埋め込んでいるのかと思った」


「生物だろうと何だろうが、そいつが嫌がることはすんな。生きていないものでも大切に扱えよっ。

『壊れたらまた直せばいい』じゃ、もう手遅れの時だってある――いや、そんな心構えすらも“意思”があるなら絶対に思うな!」


「……」


無表情のラグナは何を感じたか、ポックルさんが落としたトンカチを拾い上げて、落とし主に差し出した。


「すまなかった」


「え……」


< 48 / 319 >

この作品をシェア

pagetop