下僕主とツンデレ超えた召喚物


俺にじゃない、俺の腕の中にいるポックルさんへの謝罪だった。


ポックルさんも意外な顔をしてくりくりした黒目でラグナと差し出されたトンカチを見ている。


やがては震えなくなったポックルさんがトンカチを受け取り、にこにこと。


「キュー」


鳴いた。

鳴いた小物の顔をラグナが人差し指を使って撫でる。猫でもあやすみたいだ。


キューと鳴いたりする声を親身になって聞いたりもして。


「コットン」


「お、おうっ」


「水ないか、喉が渇いているそうだ」


「は?」


「このポックル、水が欲しいらしい」


「な、言葉分かんのっ」


「分からないのか」


「いやいやいやいやっ」


なに、こいつっ。とかラグナにおかしな人のレッテルをつけようかと思ったが、ポックルさんの愛くるしい目が俺を上目遣いで見る。


確かに何かを求められているような――子供のお願いを瞳のみで伝えられているみたいだ。


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