下僕主とツンデレ超えた召喚物
「ミント君、喚んだものを怖がってはダメよ」
「こ、怖がってなんか」
「嘘はダメ。呼んだ者が、呼び出したモノを拒絶してどうするの。きちんと見なさい。あなたの大切なパートナーを。
“原始的な羽翼”(アーダー)はあなたの手を握ったのよ」
「アーダー……」
男子生徒が泣きそうな顔になる。
確かにあんな人外を初めて見ればびびるだろう。
いくら自分で喚んだものでも、人外は“化け物”だ。虎前にしてなだめろと言っているようなもん。
ミントの怖さ。弱たるものでも、その弱で召喚物はあんなにも苦しがる。
唾を吐き散らし、もう見ていられない化け物になったところで。
「ごめんね、アーダー。せっかく、僕の手を握ってくれたのに」
唯一、目を背けなかったミントが鳥人に近づく。