霊務2
【この会社って…ー25】




早速礼子は家に帰ると、
手に持っていた
シュレーダーの紙屑を
広げた。








「さあ作業開始ね!」









取り出したるは
セロハンテープ。








でも、
こんなもん出しても
意味はない。









紙はみんなクルっと
まん丸に巻かれており、

シワシワになってる物も
あるので、
原型が分からない。








「まずは、
紙をピンとさせるかな」








一体どうやって…?










何をするかと思いきや
礼子は目を閉じ、

いきなり
幽体離脱をし始めた。









「さあいくよ~エイ!」









霊体で金縛りを紙に
かけると、

紙はピンと
真っ直ぐになり、
綺麗に並んだ。








「あとはテープで
くっつけるだけ★

ちょうど今日は
パズルしたかったのよね★」









幽体離脱のままじゃ、
本体の手は動かせない。









でも本体に入ると、
幽体でしか出来ない
金縛りが解けてしまう。








そこで礼子は
体半分だけ本体に入り、

霊体左手で
金縛りをかけ、
本体右手で
テープで貼り付け始めた。









なんつー器用なことする









体半分はせっせと
作業し、
もう半分は
ダランとしている。








ぶ、不気味過ぎる…








そんなこんなで、
無事修復できた書類。









えらい
呆気なく解決したが、
彼女にとっては
遊びの一環でしかなかった

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