霊務2
【受かった!ー13】


キョロキョロ!





「だ、誰も
居ないじゃない!」





「ああ!
そんなキョロキョロ
したら駄目だよ!

今朝寝違えて
首痛いんでしょ?」





これもおじいちゃん情報





礼子は本気で心配して
つい言葉をペロッと
出してしまった。





すると課長は…





(こ、この子…!

盗聴している?!)





誰にも話してない事。

特に今朝起きた
ホヤホヤの出来事を
知るには、
盗聴しかない。





どうやら
前の彼氏の事も
すでに調べあげてるようだ。





そんな課長は
礼子に対し
恐怖心が生まれていた。





「あ、あなたの
目的は何?

な、何の為に?」





何の為に自分を調べ
盗聴したか
聞きたい課長。





そんな問いに礼子は
こう答えた。





「何の為って、
脅かす為にさ。

ただ昔の人に聞いた
だけで…」





自分は
霊とお話ができるので
『そんな事
何で知ってるの?!』
…と脅かしたかっただけ


昔のおじいちゃんに
聞いたまでだ。





そんな答えに
課長はガクガクとする。





「お、脅かす為…!
昔の彼に聞いた…?」





何やら
ブツブツ言っている。





「お、お金は?!」





突然の課長の質問。





「え?好き」





素直に答える礼子。





課長は慌てて財布を出し
中にある一万円を
礼子に渡すと、

ツカツカと部屋を
出て行ってしまった。





ポツン…





取り残された礼子…





「ラッキー★
よく分かんないけど
お小遣いもらっちゃった★」





会社では
上司が部下にお小遣いを
あげるものだと
勘違いした礼子であった
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