霊務2
【秘書スタートー9】





ウウウウウゥゥ…







エレベーターは
静かに上がる。







いや、
早く上がれないのだ。






(タヌキが乗ると
重量オーバーね!)






そういうわけではないが
礼子はそう思い
クスクスと笑う。







「フォッフォッ。
ホント明るい子だな。

着いたぞ、来なさい」






最上階に着き、
招かれるように
社長室まで通された。







「まあ、
ゆっくりしたまえ。

コーヒーでも飲むかね?」







とゆうか、
仕事中に
こんな所で油を売ってて
いいのだろうか?







今日から
ここが仕事場なのを
礼子はまだ気付かない。







「それでは叶君。
今日からここが
君の持ち場だ」







「ほえ?」







何を言うかこのタヌキは







こんな脂ぎったタヌキと
仕事してたら

暑くて
夏が乗り越えられなそう
だから、

死んでも
一緒に仕事したく
なかった。







「給料は今の1、5倍だ

手当ても高くつくから
頑張るんだぞ。

また改めて
人事通達文章を
渡すからな」







「ハイ!頑張ります!」







金が上がると
礼子は手の平を返した…
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