霊務2
【受かった!ー14】



そんなこんなで、
今日1日仕事を終える礼子。






妙に課長は優しくなり、
社員にその異様な光景を
ジロジロ見られたが、
まあ良しとしよう。





1日疲れて、
夕暮れの中トボトボ歩く。






ちゃんと
真面目に仕事をした
礼子は、
働くってのは
こうゆうのなんだな~

…と身にしみていた。






これからまだまだ
覚える事があるけど、
何もかもが
初めての体験で、
心から楽しんでいた。






「さて、
明日も頑張るぞ!」






気合いも十分!


彼女の元気は
無限大であった。






そんな希望を胸に
ルンルン気分で帰る途中、

礼子は桂木公園を通った。






自分の家から、
ここを通った方が
近いからだ。






もう歩いてる間に
すっかりと日は沈み、
この時間
人通りの少ない公園内は、
薄暗く不気味な雰囲気を
醸し出していた。






トコトコ…






ちょうど電灯が壊れて、
消えてる柳の下…






その辺りに、
白くポウっとした
灯りが見えた…







ドロドロドロ…







「う、うあ~~」








血を垂らした霊が、
礼子を脅かそうと
現れた。









スタスタ!







礼子はそれを無視し、
目の前を
悠々と通り過ぎた。







「ちょ!ちょ!!!
ウオーーイ!!」






その霊は
慌てて追いかけてきて、
礼子を引き止めた。






「無視はないよ!!
それヒドいよ!」






「…うるさいな~

今日は疲れてるんだから
オッサンに構ってる
暇ないの」






口振りからして、
どうやら礼子は
この霊を知っているらしい…
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