霊務2
【やる気になったのは礼子ー10】





だがそんな事をしたら
余計に会社のイメージが
悪くなる。







ここは穏便に
お断りしよう。







「しゃちょーしゃちょー

話がうま過ぎる。
きっと裏があるよ。
ここは丁重にお断りを…」







礼子は
みんなに聞こえないよう
タヌキの耳元で
ボソッと話す。







しかし…

微塵も疑っていない
タヌキは
断る様子が全くない。







「何を言っとるのかね
君は。

こんな千載一遇
二度とないぞ」







だからそれは
詐欺に合う千載一遇の
チャンスだって…







相手の素性を話すのが
一番の近道だろうが、

いきなり
相手は金を受け取ったら
逃げますなんて話は
信じるワケがない。






それを分かって
礼子は
ハッキリ言わないのだ。







(あーあ…

どーすればいいかなあ…)







ここで礼子は
作戦を考えた
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