霊務2
【やる気になったのは礼子ー15】





あんまり見たことないが
三光の重役社員だ。






この男。

年は30後半だが
見た目が若々しく見える







そんな
年齢的にも中途半端な
オッサンダンディズムが
礼子の目を見て話す。









「さっき小麦がどうとか
言いましたね?」









小麦?









ああ、目の前のパン屋ね。










「言ったよ?
それがどしたのん?」









もうクビに
なってるからって
平気でタメ口。









そんな事も歯牙に
かけない社員は
キラリと目が光った。









「数年前……
ある小麦のメーカーが
詐欺にあった事件を
皆さんは知ってますか?」










その言葉に周りは
ハテナ顔。








唯一反応したのは
金丸社長。







遠くから見ても
明らかに1人だけ
ビクッと動いた
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