霊務2
【やる気になったのは礼子ー21】





ハッハッハ…!







金丸は慌てて
廊下を走り続けている。







もうここまで来たら
2000万円は諦めて
このまま
国外逃亡するしかない。







元々金をもらったら
クロレアの社員にも
黙って逃げ出す予定…







指名手配されるのは
変わらない事。







予定が少し早くなったと
思えばいい。







とにかく、
捕まらない事が先決。


何としてでも
逃げないと。







表門は封鎖されてると
まずいから、

あえて
裏口から出るような
ルートを選んで
走っている。







だから近くにある
表門しか行けない
エレベーターは使わず

こうして廊下を
走っているのだ。







…にしても

これだけデカい会社は
すぐに外に出られない。







自分が育て上げた会社が
皮肉にも
自らを足止めしている。






「待て~!!」







突然
後ろから声が聞こえた。







「!?
なんだ?」







金丸は
走りながらも振り返ると
先程の女が走って来る。







礼子である
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