霊務2
【やる気になったのは礼子ー24】





「ダメ!!!!
殺しちゃダメ!!!
!!!!!!!」







礼子の声も虚しく、
すでにそれは
金丸が手を離した
後だった…







「ぐわあああ!!!!!
!!!!!」







落ちる……!


落ちる……!!




死ぬぅ………!!!!!







もうダメだと思い、
覚悟を決めかけた
その時…







フワリ…







急に強い風が
金丸の体を包み込んだ。







「……!!

………


………ん?」






その
不思議な風に包まれた
金丸は、

まるでシャボン玉の
ように
ゆっくりゆっくりと
下に降りて行った。






「な、なんだコレは!」







あまりに
現実では
考えられない出来事に
驚きを隠せないでいる。







すると、
風に流れて
声が響いてきた…







「…もう……

この会社で
人が死ぬのは…

米山副社長を
悲しませる様な事は
したくありませんよ…」







トスン……







そのまま金丸は
三光ビル前の歩道に
ゆっくりと
尻から着地した
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