霊務2
【上に立つべき人間-5】




だけど、
相手は聞く耳を持たない







《アンタ…
三光から金を取った後
高飛びする予定
だったろ。

あっしに払うと
見せかけて
あっしも騙して
逃げるつもり
だったんだな。

そんなのは許さねえ

これは報復の印だぜ》







「な―――!」







《それじゃあ
あっしはこれで…

どうも
警察署に居るアンタに
電話してると
警察に電話してる
みたいで
いい気がしない…

逆探知されるのも
嫌なもんで
失礼させていただくよ》








「ま、待て!
話はまだ…!」







《…………

では良い余生を…》






プツっ!


ツーっ…ツーっ…





そのまま
切られてしまった電話。







金丸は携帯を
耳に当てながら
呆然と固まっていた
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