俺様彼氏と空手彼女







別に喧嘩したってわけじゃないんだけど、だいたい当たってる。





あれから凜には避けられてるし。






うぅ…私、やっぱわかりやすいんだ。




「…別に。」





「そっか…」






ドアの方から、


ガタンッ、


って音がした。



そう、ドアに寄りかかってるカンジ。そんな音。




「…璃依。」





さっきまでおちゃらけてたくせに、突然妙に大人びた、かすれた声で私に語りかける隼人。




部屋の外にいて表情が見えないから、よけいに大人びた雰囲気が際立つ。






「何?」











「俺、さ。北大に行くんだ。」




< 121 / 268 >

この作品をシェア

pagetop