俺様彼氏と空手彼女
別に喧嘩したってわけじゃないんだけど、だいたい当たってる。
あれから凜には避けられてるし。
うぅ…私、やっぱわかりやすいんだ。
「…別に。」
「そっか…」
ドアの方から、
ガタンッ、
って音がした。
そう、ドアに寄りかかってるカンジ。そんな音。
「…璃依。」
さっきまでおちゃらけてたくせに、突然妙に大人びた、かすれた声で私に語りかける隼人。
部屋の外にいて表情が見えないから、よけいに大人びた雰囲気が際立つ。
「何?」
「俺、さ。北大に行くんだ。」